あなたが社長なら何を優先して支払いますか?
こんにちは。
資金繰り・事業再生の専門家、道家健一です。
突然ですが、クイズです。
あなたが社長なら、次の5つの何を優先して払いますか?
優先順位の高い順に並べてみてください。
ただし、資金繰りが厳しい会社で、すでにすべてを支払うことはできない状態です。
1)銀行借入金
2)税金や社会保険料等
3)毎月の諸経費
4)仕入外注費などの買掛金
5)従業員への給与
ちょっと考えてみてください。
***************
では、正解発表です
もちろん、すべて払わなければなりませんし、
状況によって前後はありますが、
先程の前提を基に、私が支払いの優先順位が高い順に並べ直すと、こうなります。
5)従業員への給与
4)仕入外注費などの買掛金
3)毎月の諸経費
2)税金や社会保険料等
1)銀行借入金
皆さんはいかがでしたでしょうか?
従業員は守らなければならないという感情的な側面もあるとして、私たちは、
・事業継続のための必要度合
・支払いを繰り延べる制度があるかどうか
・資金繰りへのインパクトの大きさ
などを基に考えていきます。
既にみなさんもご存じだと思いますが、現在の社会情勢を踏まえて、国の方からも銀行に対して返済猶予の配慮要請をしたり、税金や社会保険料の支払猶予特例ができています。
もしもの時の資金繰りとして考えるのであれば、たとえ、これまでは一度も支払いを遅らせたことがない会社だったとしても、考えるべきだと思います。
しかし、わりと陥りやすいのが、
1)銀行への借入返済
を一番優先順位高く持ってくることです。
結構、こういう考え方の方がいます。
こうした方々に話を聞いてみると、
「銀行に貸してもらわなければ会社が倒産する」
という思い込みがあるように思います。
たしかに、返済をしなければ融資は受けられないわけですが、
・逆に、このまま返済を続けていけば融資を受けられるのか?
と問われれば、私たちから見てNOという会社もたくさんあるのです。
だからこそ、私たちは、躊躇なくリスケジュール(借入金の返済を減額すること)を提案し実行に移します。
それから、実際に返済を止めてみたとして、
・本当に会社は潰れるしかないのか?
・資産の差押えをされるのか?
・融資は受けることができないのか?
などの正しい情報を持っている方も少ないと思います。
重要な意思決定を、想像や思い込み、確信の持てない情報をもとに行うべきでしょうか。悩んでタイミングを逸するべきでしょうか。もちろん、そんなことはないはずです。
自社の客観的な現状把握と正しい情報を基に、できる限り明るい未来を創る意思決定をして欲しいと思っています。
まだまだ暗いイメージの真っただ中ですが、私たちは、中小企業の社長の想いが未来へとつながるよう応援し続けます。
負けるな社長!