現役事業再生コンサルが駆使する5つの資金繰り改善策

こんにちは。
資金繰り・事業再生の専門家、道家健一です。

最近、ご相談者のお話しを聞いていると、やってはいけない、やって欲しくない資金繰り対策に
手を付けている方が多いなと感じています。

例えば、粉飾決算による融資や、高額の手数料を払わなければいけないファクタリングです。
粉飾決算による融資は、「詐欺罪」に該当するような手段ですし、ファクタリングはあえて金利
に換算すれば、「年率120%以上」もざらにあるという世界です。
余程気を付けて使わなければ、自らの首を絞める結果になるのです。

※ファクタリングについての詳しい説明は、こちらからどうぞ
https://www.linkthought.co.jp/column/factoring

しかし、それだけリスクもコストも負っているにもかかわらず、私たちから見ると、他のやるべきことに
手が付けられていないというケースが多く見られます。

そこで今回は、『資金繰りが苦しい』、『資金繰りが厳しい』時にどうすべきなのか?について、
お話しをしたいと思います。

諸悪の根源は赤字

そもそも、なぜ資金繰りが苦しい状況になってしまうのでしょうか。
銀行が融資をしてくれない、お金をもらえるまで時間がかかるなど、色々なお話しを聞きますが
その元を辿ると、弊社にご相談いただく会社の98%は「赤字」が原因でした。

つまり、諸悪の根源は赤字にあると言えます。

しかし、この根本原因はすぐに変えていくことができないケースが多いものです。
ご相談者からよく聞く原因を5つ挙げてみると・・

赤字が放置されてしまう5つの原因

1) 改善努力をしたが変えられない(急激な環境の変化に追いつかない)
2) 現状を受け入れられず、がんばり過ぎてしまった(売上さえ上がれば・・)
3) 投資の見込みが外れ、撤退の決断ができない(撤退コストや投下資本が無駄に・・)
4) そもそも赤字であるかどうかわかっていない(事業構造が複雑、粉飾、経理が弱い)
5) 赤字の原因がわからないまま、目の前の仕事に追われている

などがあります。

赤字を放置できなくなるタイミング

しかし、ある時点で赤字を放置できなくなるのです。それはいつのタイミングなのでしょうか。

赤字になったとしても、始めは銀行が融資で支えてくれます。
過去の実績を踏まえて支援を継続してくれるケースが多いのです。
ただこれが、2期、3期と赤字続きになると、流石に融資が止まり始めます。
銀行も返済できないとわかっていての融資は難しいという当たり前のことです。

この時点が、まさに赤字を放置できなくなるタイミングです。

この状況に陥ると、

・赤字でお金が減る
・融資が返済だけになってお金が減る

というダブルパンチ状態になるわけです。
さらには、こうした状況を理解せずに、

・投資を継続してお金が減る

という会社は、トリプルパンチ状態となりお金が急減します。

こうして、現実的に資金繰りが厳しくなり、やっと重い腰が上がるという社長が多くいるのが現実です。
もちろん、対応が遅ければ命とりになることもあるのです。

資金繰り改善をしていくための基本の「キ」


赤字になったら、以下の通り、3つのステップで行動を起こしていただきたいのです。

1. 資金繰り悪化の原因分析
2. 今後の資金繰り予測
3. 数字に基づく経営判断

基本の「キ」ですから単純明快です。

しかし、簡単なことを言っているようで、これが中々難しいという現実があります。
まず、赤字であるかどうかすらわかっていない会社、赤字と分かっていても原因は理解できていない
会社がざらにあります。

これは、税理士がついていてもということを付け加えておきます。
そもそもの話しですが、年に1回の決算は義務ですからみなさん行っているわけですが
毎月の業績を試算表という形で作っていない会社が多い。
作っていたとしても、見ていない、理解していない社長がいる。
その数字が正確でないことも、パッと見て状況がわからないこともある。

これではな・・と思うのです。

そして、資金繰りの予測を立てることも同様です。
税理士が付いていたとしても、このまま経営していくと、何ヶ月後にはキャッシュが底をつく、
など言ってくれる経理や、税理士がいない会社の方が大多数なのです。
多くの中小企業は、こうした資金繰り予測を社長の頭の中、勘に頼って行っています。

数字に基づく意思決定をして欲しいわけですが、これまでのお話しの通り、意思決定するに足るような
直近の正確な、わかりやすい数字は社内にはなく、それを読める人もいない、資金繰り予測を立てる
ノウハウもないのですから、社長の勘頼りの経営にならざるを得ないわけです。

もう一度言いますが、これではな・・と思うのです。

資金繰りを改善する5つの方法

資金繰りが苦しい、資金繰りが厳しいという、まさに倒産寸前の会社を立て直してく
我々事業再生コンサルタントは、どのように会社の資金繰りを改善していくのでしょうか。

まずは、先程お話しした基本の「キ」は押さえていくわけですが、その上で、5つの視点に基づいて、
具体的な資金繰り改善策を選出していきます。

資金繰りを改善する5つの方法

1)資金調達
・経営計画を作って借りる(専門家が計画を作ること通せる融資もある)
・リスケジュール(銀行融資の返済条件変更手続き)
・状況に応じてノンバンクも駆使する

2)支払繰延
・税金・社会保険の支払い繰り延べ制度の活用
・買掛金(仕入代金・外注費)の支払い繰り延べ交渉
・状況に応じて手形の決済もジャンプ交渉

3)資産の売却
・遊休資産の売却
・在庫の値引き販売
・状況に応じて必要な資産も売却して借りる(※セールアンドリースバック)

4)売掛金の削減
・サイト交渉(前金や中間金、入金までの期間短縮)
・未回収売掛金の回収
・状況に応じて高額手数料のファクタリングを一時利用(資金繰り予測ありき)

5)経費削減
・不採算部門のリストラ(不採算事業・取引先・商品)
・聖域なきコストカット(あらゆるものをゼロから見直す)
・状況に応じて人件費の見直し(給与・賞与の削減、雇用体系見直し、人員整理)

※セールアンドリースバックとは、事業に必要な資産、例えば車両や事務所、工場などの不動産を、
賃貸契約を条件に売却し、継続的な利用をしながら資金調達も叶える方法(買戻し特約を結ぶことも可能)

当たり前と思われるような内容もあると思いますが、いざやろうとすると難しく感じることが多い
と思います。
専門家は、選択肢の幅が広く、できるできないの判断基準を持ち、優先順位をつけることも、
必要な専門家と連携することも可能です。

その結果、効果が上がりやすく、スピードが早いため、倒産を回避できる可能性が上がるのです。

資金繰り改善施策だけ進めてもダメ


ちなみに、こうした資金繰り改善施策を聞いたり、やったりするだけで安心してしまう人が一定数います。
そういう人には、根本的に資金繰りが苦しい、資金繰りが厳しいという状態になっている原因を思い出して
欲しいのです。

諸悪の根源はなんでしたでしょうか?




そうです。諸悪の根源は赤字です。

だからこそ、資金繰り改善施策だけではダメで、黒字転換施策がセットである必要があるのです。
それでこそ、初めて意味があるとすら言えます。

何のための資金繰り改善施策なのかと言えば、黒字転換していくまでの時間稼ぎこそが、資金繰り改善施策の持つ本当の意味であると理解していただきたいと思います。

まとめ


今回お伝えしたかったことは、粉飾決算での資金調達や高額手数料のファクタリング等のリスクもコスト
も高い資金繰り対策ではなく、その前にやるべきこと、やれることがないのかを総点検して頂きたいと
いうことでした。

少なくとも、私たちは、粉飾決算による資金調達や、高額手数料のファクタリングを前提にした
会社の立て直しは行いません。
むしろ、これらから脱却していく方向性で進めていきます。

ご紹介した「資金繰りを改善する5つの方法」のそれぞれの施策も重要ですが、それにも増して、

資金繰り改善をしていくための基本の「キ」
1)資金繰り悪化の原因把握
2)今後の資金繰り予測
3)数字に基づく経営判断

資金繰り改善施策は、黒字転換施策がセット

ということを忘れないでいただきたいと思います。

そして、もし資金繰りで困るようなことがあれば、下の赤いボタンをクリックして、
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まだまだ苦しい状況が続いていると思いますが、一緒にがんばっていきましょう。
応援しています。

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